2009年03月16日

たんけんぼくのほん「日本のNPOはなぜ不幸なのか?」

管理人です。

 今回の「たんけんぼくのほん」は、


 「日本のNPOはなぜ不幸なのか?」

090316_185910.jpg

 ま、実際、ほとんどのNPOは、
 やっぱり大変です。




◆はじめに 〜そもそも、NPOってなに?〜


 NPOってのは「Non Profit Organization」の略。
 つまり、NPO法人ってのは「非営利活動法人」ってことです。
 さらに正確に言えば「特定非営利活動法人」。

 まず「特定」ってことで、
 活動領域が規定されています。
 現在、17領域になります。
 (本書P22でも紹介)

 17領域の詳細については、
 こちらをごらんください。

 P-SONICがNPO法人を取得する際には、
 17領域目
「前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は
 活動に関する連絡助言又は援助の活動」が
 メインになります。

 そして「非営利」。
 この言葉は、よくボランティアと混同されます。
 たとえば、給料をもらってはいけないんじゃないか、とかね。

 あと、カネを稼いではいけないんじゃないか、とか。
 そんなことはありません。
 事業を行って、税引き後の利益を再分配しては、
 いけないということです。

 ここでいう「利益の再分配」ってのは、
 ふつうの株式会社と比較するとわかりやすい。

 株式会社では、株主に対して配当がされたり、
 会社解散の際には、残余財産を株主で分配できますが、

 NPOの場合は、これができない、ってこと。


○NPO法制定前夜での駆け引き


 この本の著者、市村浩一郎さんは、
 議員としてNPO法案の制定化に尽力された方ですが、

 当初の狙いとしてあった、

 NPOが法人格を取得する手続きを定めた法律や、
 税制上の優遇措置を規定するための、
 所得税法や法人税法などの、
 一部改正などからなる法律の作成(P30)


 これらの法整備を通して、
 アメリカなどで盛んな
 「NPOセクター」活性化をめざしてたそうですが、
 (ここでの「NPOセクター」とは、
  公益法人の民営化と認識しておいてください)
 
 途中でいつの間にか、
 NPO法は、「ボランティア促進法」にすりかわって
 しまったそうです。

 「NPOはボランティア団体とは違う」(P42)
 確かにそうです。

 でも、いつの間にか、NPOはボランティア団体の延長になった。
 なぜそうなったのか?
 
 「一部の官僚が『市民側』と称する
  特定の人物たちと結託して、
  阪神・淡路大震災を利用した面がある」
(P42)

 なぜ?

 「本格的なNPOセクターの登場を官僚機構、
  特に旧大蔵官僚が嫌ったからだ」

 「本来NPOである公益法人を天下り先として
  利用していたその他の省庁の官僚も、
  もちろん嫌がった」
(P42)

 なのだそうです。


◆NPO法の現状の最大の問題は何?


 本書によると

 「寄付優遇制度が伴わない、
  単に法人格取得の要件と手続きを
  定めただけの法律」

 「『特定』問題や、
  準則主義ではなく、『認証主義』である」
(P56)

 ちなみに準則主義ってのは、
 株式会社登録時のやりかた、と覚えておいてください。

 結局、寄付優遇が整っていないために、
 現場では、相当の苦労が伴う、ということです。

 NPO現場は、どのように大変なのか、
 今後の展望は?

 さまざまなことがわかりやすく書かれていますので、
 ぜひご覧になってみてください。




◆最後に 〜「官僚」というものについて〜


 管理人は、従来のNPOの問題点を目の当たりにして、
 社会起業家というものに、
 その解決の可能性の一端を見出したわけですが、

 同時に、NPOに対する支援と選別も、
 社会の問題解決には、重要な用途だとも、
 信じてやみません。

 
 それにしても、社会起業家も官僚が嫌い。
 NPOの人も、官僚が嫌いな人が多い。

 官僚ってのは、社会の害虫なのか?

 個人的には、官僚組織の人と(トップじゃないですけど)
 話したりすることがままあるんですが、
 みんな、肩身が狭い中で、
 それでもプロ意識をもって自分のなすべきことをしている、
 という感を受けます。

 どこかで、プロ意識がエリート意識になって、
 何かがゆがんでしまうのか。
 そんなことを思います。

 ま、官僚だろうが大企業だろうが、
 大きな組織に属していると、
 往々にして、人は自己保身に走りがちなんですけどね。

 天下りにしたって、

 「自分は、プロとして貢献したのだから、
  その専門性をもって、他の部署で、
  それ相応のものをもらって何が悪い」

 くらいな意識だと思います。

 また、プロ意識が強いから、
 NPOに対しても、

 「自分たちのやってることに、口出しするウザイ連中」

 と思っている可能性は高いです。


 とはいえ、NPOにしたって、
 同じことをやってるほかのNPOに対して、
 
 「自分たちのほうが、いいことやってる」

 ということで、あまり協力し合わない事例も
 多いわけですから、

 そのへんは、案外似たり寄ったりかも、しれません。
 ま、それが人間のサガだといえば、
 それまでかもしれませんけどね。

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